和泉なおみ事務所ブログ

和泉なおみ・日本共産党都議会議員の事務所です~くらし・福祉を都政の真ん中へ~

被団協が、核兵器禁止条約採択を受けて声明

日本原水爆被害者団体協議会が声明

 72年間 被爆者が求め続けてきた核兵器廃絶の実現のために
 広島・長崎への原爆投下から72年、日本被団協を結成してから61年目の今年、「ふたたび被爆者をつくるな」と願い、訴え続けてきた原爆被害者にとって、核兵器禁止条約の採択は、誠に大きな喜びです。死者数としてだけ記録に残る多くの方々、運動に関わってこられた多くの先達、国内外の支援の方々と共に喜びを分かち合いたいと思います。
 「核兵器の使用の被害者(hibakusha)の受け入れがたい苦しみ」に心を寄せた条約の前文は、一発の核兵器がもたらした非人道性を明記しています。
 あの日、理由もわからず瞬時に命を奪われた方々。そしてかろうじて生きながらえてきた被爆者の苦しみ、それは深く、今なお続くものです。愛する者の死、生き残ったという罪悪感、脳裏に焼き付いたままの光景、音、声、匂い、原因不明の病気、生活苦、世間の偏見、差別、あきらめた多くの夢。それは人種、国籍、年齢、性別を問わず、きのこ雲の下にいた者に、被爆者として死に、また生きることを強いるものでした。
 日本被団協結成の1956年、「世界への挨拶」で「私たちは自らを救うとともに、私たちの体験をとおして人類の危機を救おうという決意を」宣言し、今日まで、決してあきらめることなく、歩んできました。今、その宣言が実る道筋が見えてきました。私たち被爆者は、非人道的な核兵器被害の実相を体験を通して世界の人々に伝え、核兵器のない平和な世界の実現をめざすという「公共の良心」の役割を、これからも担い続けていきます。
 核兵器をつくったのは人間です。そして使ったのも人間です。そうであれば、なくすことができるのも人間です。核兵器が廃絶されるまで、世界の市民社会の皆さんと共に歩み続けましょう。

(写真)記者会見する日本被団協の代表者。8日、東京